💡 この記事でわかること

  • 落札まで進んだ場合の代行手数料の総額レンジ
  • 代行業者分と会場分に費用が分かれる構造
  • 落札額50万・100万・300万円での手数料率の差
  • 流札して3回出し直したときの累積コスト
  • 自社で会員資格を取るか代行を続けるかの分岐点

「代行手数料5万円」と書いてある料金表を見て、5万円で終わると思っていませんか。

実際に1台動かすと、代行業者に払う分と会場に払う分、それに陸送費が別で乗ります。中古車オークション代行の手数料は、落札まで進んだ場合で合計5〜10万円前後を見ておくのが現実的なところです。

この記事では、出品側と落札側それぞれの項目と金額レンジを並べます。落札額に対して何%取られるのか、流札して出し直したときにいくら積み上がるのか、そして自社で会員資格を取る場合との分岐点まで書きます。

中古車オークション代行の手数料、総額でいくら見ておくか

落札まで進んだ場合の総額、先に知っておいてください

主要なところは4つです。代行手数料、会場の出品料(または落札料)、成約料、そして陸送費。

出品側でも落札側でも、この4つを足すと5〜10万円前後に着地します。距離が遠い、名義変更を頼む、保証を付ける、といった条件が乗ると上限を超えます。

下限で収まるのは、会場が近くて自分で持ち込める、オプションを一切付けない、という条件がそろったときだけです。料金表の下限だけを見て予算を組むと、請求書で必ず食い違います。

オークション会場に並んだ中古車の列
下限5万円で収まるのは会場が近く、名義変更も保証も付けなかったときだけ

手数料が2階建てになっている理由、ここがポイントです

業者オークションは会員制です。会員でない人は入札も出品もできません。だから代行業者が自分の会員資格を使って、代わりに入札・出品をします。

つまり会場側の費用(出品料・落札料・成約料)は、もともと会員が会場に払うものです。代行業者はそれを立て替えて、自分の取り分として代行手数料を別に乗せます。

二重取りではなく、性質の違う費用が2階建てになっている、という構造です。会場に払う分と代行業者に払う分を分けて読まないと、料金表は必ず読み違えます。

見積もりを取ると業者ごとに金額がバラつくのはなぜか

「代行手数料に会場費を含む」業者と、「代行手数料は当社の取り分だけ、会場費は実費請求」の業者が混在しているからです。

前者の3万円と後者の3万円は、比べても意味がありません。同じ「3万円」という数字が、まったく違う範囲を指しています。

比較は必ず総額でやってください。項目単位で安い業者を選んだら、請求書の段階で追加が並んでいた、というのが一番よくある失敗です。

見積もりを取るときは「落札まで進んだ場合の総額」と「流札した場合の総額」の2本を出させます。この2本を並べて初めて、business として比較できる状態になります。

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出品(売る側)にかかる手数料の内訳

代行手数料・出品料・成約料

売却で代行を使う場合の項目を並べます。

項目金額レンジ発生条件
出品代行手数料1万〜5万円出品を依頼した時点
出品料(会場分)1万〜3万円セリに掛けた時点(流札でも発生)
成約料・落札料1万〜3万円落札が成立したときのみ
陸送費(往路)1万〜3万円会場へ運んだ時点

代行手数料の設定は大きく2種類あります。台数あたり一律固定の型と、車両価格に連動して上がる型です。

一律型は高額車で有利、連動型は安い車で有利になります。自社の在庫の価格帯がどちらに寄っているかで、付き合う業者を選ぶ話になってきます。成約料は一律2万円程度で固定している例もあります。

ここを決めずに「近いから」「知り合いだから」で1社に固定すると、在庫構成が変わったときに手数料だけが割高なまま残ります。

往路の陸送費は落札されなくても出ていきます

出品料と往路陸送費は、値が付かなくても返ってきません。ここが出品側の怖いところです。

希望価格を高く置きすぎて流札すると、2〜6万円だけが消えます。売れなかったのに費用だけ出た、という状態です。

出品前に相場を引いて、スタート価格と希望価格の幅を決めておく。これをやらずに出すと、手数料を払って相場を確認しただけになります。

名義変更や書類まわりの実費、甘く見ないでください

名義変更の代行は3万円前後の設定が多いところです。自社で運輸支局に行けるなら削れる費用ですが、遠方登録や書類不備があると1回では終わりません。

出品票に記載する内容の誤りも、あとで効いてきます。装備や修復歴の申告が実車と違えば、落札後にクレームや返品の話になります。

代行に任せるのは搬入と入札の代行であって、車両の申告責任が消えるわけではありません。「代行業者が見たはずだから」で済ませた申告漏れは、最終的に出品者の負担で片付くことになります。

落札(買う側)にかかる手数料の内訳

代行手数料・入札料・落札料

仕入れで使う場合はこうなります。

項目金額レンジ発生条件
落札代行手数料3万〜5万円落札成立時(段階設定あり)
入札料1,000円〜1万円入札した時点(落札できなくても発生する例あり)
落札料(会場分)5,000円〜5万円落札成立時
陸送費1万〜3万円引き取り時、距離で変動
名義変更代行3万円前後依頼した場合

落札料の幅が大きいのは、会場ごとに料率の考え方が違うためです。2万円前後の設定例があります。

入札料は「入れただけで取られるのか、落ちたときだけか」を確認してください。狙いを絞らず10台に札を入れる仕入れ方だと、ここが地味に積み上がります。

定率制と上限打ち切り型で、高額車の負担が逆転します

料金設計の例として、落札価格100万円以下は一律5万円、200万円以上は上限10万円で打ち切り、という段階型があります。

これ、高額車を買う人には効いてきます。定率制で3%なら300万円の車で9万円、500万円なら15万円。上限打ち切り型なら500万円でも10万円です。

逆に30万円の商用車を1台買うなら、定率3%の9,000円に対して一律5万円。同じ業者を使っていて、車両価格帯によって有利不利がひっくり返ります。

仕入れの主戦場が高額車なら上限型、安い実用車を数で回すなら定率型。ここは自社の仕入れ構成から逆算して選ぶところです。

ちなみに、海外バイヤーの引きが強い軽トラックや小型商用車をまとめて拾う仕入れをしているなら、定率型のほうが1台あたりの固定費は軽くなります。1台30万円前後の玉を数で回す商売と、一律5万円の手数料は相性がよくありません。

下見代行や保証をつけたときの上乗せ

現車の下見代行は2,000円程度からのオプション設定例があります。評価点と出品票だけで判断するのが不安な車は、この数千円を惜しまないほうがいい。

検査員の評価点は基準としては信頼できます。ただ、内装のにおいや外装の色ヤケ、下回りのサビ具合までは点数に出ません。

ここは輸出前提で仕入れるときにとくに効きます。下回りのサビは、海外の検査で弾かれる側の項目です。国内小売なら値引きで飲める傷が、仕向地では「そもそも入らない」に変わることがあります。

購入時の保証オプションは、1年保証で1.3万〜3.6万円、3年保証で1.9万〜5.8万円という幅。初年度登録5〜10年以下・走行5万〜15万kmの範囲で、年式と走行距離が進むほど上がります。

ちなみに個人向けオークションの場合は、システム利用料が出品・落札それぞれ3,000円程度から。別途、売上額の10%前後を取る形式もあります。業者向けオークションに比べて1台あたりの固定費は軽いものの、率で取られると高額車では逆に重くなります。

落札額別に総額と手数料率を並べてみます

落札50万円・100万円・300万円のモデルケース

落札代行手数料5万円、落札料2万円、入札料5,000円、陸送費2万円で計算します。諸費用の合計は9.5万円。

落札価格手数料など合計支払総額落札額に対する率
50万円9.5万円59.5万円19.0%
100万円9.5万円109.5万円9.5%
300万円9.5万円309.5万円3.2%

同じ業者、同じ条件でも、率で見ると6倍近い差になります。

安い車ほど手数料率が跳ね上がります

「30万円で軽を1台仕入れた」という取引が、実質40万円弱になる。これが低価格帯で代行を使うときの現実です。

手数料が定額で積み上がる構造だから、分母が小さいほど率は跳ねます。20万円台の車なら3割を超えることもあります。

低価格車を代行で1台ずつ拾うのは、率だけ見れば割に合いません。まとめて複数台を同じ会場で押さえる、陸送を積み合わせる、といった形で1台あたりの固定費を薄める前提でないと厳しい。

1台あたりの粗利から何万円削られるかで見る

率の話より、社長にとって痛いのはこっちだと思います。

諸費用9.5万円は、そのまま1台あたりの粗利から引かれます。粗利15万円で回している車なら、残り5.5万円。整備や清掃、展示にかかる分を引けば、ほぼ手元に残りません。

代行を使うかどうかは「手数料が高いか安いか」ではなく、その車の想定粗利で9.5万円を吸収できるかで決まります。吸収できない価格帯は、代行以外の仕入れルートを持つしかありません。

小売・業販・輸出で1台あたりの粗利がどう変わるかは、中古車ビジネスの収益構造の比較で並べて整理しています。手数料を吸収できる出口がどこにあるかを考えるときの材料になります。

流札したときのコスト、ここを甘く見たら損します

復路陸送費・キャンセル料・再出品料

値が付かなかったときに追加で出る費用です。

項目金額レンジ発生条件
陸送費(復路)1万〜3万円車両を引き戻す場合
キャンセル料0〜3万円流札後に再出品しない場合
再出品料1万〜3万円次回のセリに出し直す場合

引き戻すならキャンセル料と復路陸送費、置いたまま出し直すなら再出品料。どちらを選んでも出ていきます。

2回目、3回目と出し直したときの累積額

出品代行手数料3万円、出品料2万円、往路陸送費2万円で出した車を追いかけてみます。

回数その回の費用累積
1回目(流札)7万円7万円
2回目(再出品料2万円)2万円9万円
3回目(再出品料2万円)2万円11万円
引き戻し(復路2万円+キャンセル料2万円)4万円15万円

3回出して結局引き戻すと、売れていないのに15万円。これが流札の怖さです。

しかも見落としがちな費用がもう1つ。出品先に預けている間、代車としても展示車としても使えません。代車が足りない店なら、その分をレンタルで埋める費用が乗ります。

在庫日数で線を引くという考え方

「もう1回出せば売れるかも」で回数が増えるのが、いちばん金額の読めないパターンです。だから回数ではなく日数で線を引く。

長期在庫についてはどこの会社も抱える問題だと思います。うちの販売店では、ヤードの入庫してから40日動きがなければ、オークション再出品を再検討するなどの社内ルールを作っている会社があります。

線を引いておくと、判断が感情から離れます。40日で動かないなら、価格を落として出すのか、別の販路に回すのか、社内の誰が見ても同じ結論になる。

再出品を4回、5回と続けるくらいなら、その手数料を値引き分に充てたほうが早いケースは珍しくありません。

茶谷's POINT 私が流札した車で先に決めるのは、次のセリの日ではなく「あと何円まで手数料を足すか」の上限です。上限を決めずに出し直すと、再出品料が値引き原資を食い、結局その額だけ安く売ることになります。次に流札したら、残っている値引き幅と再出品料を並べて比べてみてください。
茶谷's POINT
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代行を使い続けるか、自社で会員資格を取るか

会員になるための条件と初期負担

業者オークションの会員になるには、おおむね次のものが求められます。

  • 古物商許可(自動車商としての取得)
  • 継続して営業している事業所(看板・展示スペースの確認がある会場も)
  • 保証金の預託
  • 既存会員による紹介や連帯保証人
  • 年会費・システム利用料

看板を出して店舗を構えていれば通る話ですが、保証金と紹介者のところで止まる会社があります。会場ごとに条件が違うので、狙う会場の要件を先に確認してください。

古物商許可そのものの手数料や審査にかかる日数は、中古車販売の開業に必要な許可と資金の目安でまとめています。これから許可を取る段階なら、そちらを先に見てもらったほうが早いです。

年間何台から代行より安くなるか、ここで差が出ます

計算はそう複雑ではありません。

代行手数料(1台あたり)× 年間の取引台数 = 代行で払う年額。これと、保証金(戻る性質のものは実質の資金拘束として見る)+年会費+自社の人件費・移動費を比べます。

仮に代行手数料が1台4万円で年12台なら48万円。年会費と保証金の負担がこれを下回るなら、会員を取ったほうが安い計算です。逆に年3台なら12万円、会員を取っても回収しきれません。

もう1つ、入れておきたい変数があります。自社会員なら入札のタイミングを自分で判断できるので、上限価格の指示待ちで札を入れ損なう、というロスが消えます。台数が増えるほどこの差が利益に出ます。

一部の会場だけ代行に頼むという使い分け

現実的なのはここだと思います。自社の主戦場は会員資格で回して、遠方の会場だけ代行に出す。

近場の会場は自分で下見してセリに参加する。九州や北海道の会場に欲しい玉が出たときだけ、代行に札を頼む。この形なら会員の固定費も代行手数料も、どちらも最小で済みます。

代行は「会員になれないから使うもの」ではなく、「行けない会場に手を伸ばす道具」として使うほうが、費用対効果は読みやすい。

代行業者を選ぶとき、プロはここを見ています

流札・返品時の金額まで書面で出せるか

落札まで進んだときの料金表は、どこの業者も出します。差が出るのは、うまくいかなかったときの金額です。

流札したらいくら、キャンセルならいくら、返品対象になったときの費用は誰が持つのか。これを書面で出せる業者かどうか。

口頭で「そのときは相談で」と言われたら、そこは避けたほうがいい。もめる場面の費用をあいまいにしている業者と、もめない取引はできません。

落札額の報告に会場書類の裏付けがあるか

実際に起きているトラブルの型は、だいたい3つに絞られます。

  • 報告された落札額と実際の落札額が違うのではないか、という疑い
  • 出品票の申告と実車が違い、走行に支障が出る故障を抱えていた
  • 代金を預けたのに車両も金も戻ってこない

1つ目を防ぐには、会場が発行する成約書や計算書の写しを出させること。「うちは出せません」という業者に、落札価格の正しさを確認する手段はありません。

3つ目は、前金の扱いと入金先で見分けます。会社名義でない口座を指定されたら、その時点で止めてください。

現車チェックとアフターの範囲

下見代行をやっているか、評価点以外の所見(においや下回りのサビなど)を言葉で伝えてくれるか。ここは仕入れの精度に直結します。

保証を付けられるか、付けた場合に誰が窓口になるかも確認しておきたいところ。会場の保証なのか、代行業者独自の保証なのかで、対応の速さが変わります。

見積もりを比べるときは、下見代行・保証・名義変更まで含めたトータル金額で条件をそろえます。素の代行手数料だけを横並びにしても、結論を間違えるだけです。

よくある質問

中古車オークション代行の手数料は結局いくらかかりますか

落札まで進んだ場合で、代行手数料・会場費(出品料や落札料)・陸送費を合わせて5〜10万円前後が目安です。名義変更や保証を付ければ上振れします。

項目が複数に分かれていて、どこまでを代行手数料に含めるかが業者ごとに違います。だから総額で見積もりを取らないと比較になりません。

落札されなかったら手数料はかからないのですか

かかります。出品料と往路の陸送費は、流札でも出ていきます。

そこに復路陸送費1万〜3万円、キャンセル料0〜3万円、再出品料1万〜3万円が加わります。落札されたときより、流札のほうが金額が読みにくい、というのが実態です。

手数料無料をうたう代行サービスは本当に無料ですか

無料なのは特定の名目だけ、というケースがあります。代行手数料が無料でも、陸送費や会場側の費用、購入側の成約手数料が別建てになっていることがあります。

「何が無料か」を項目単位で確認して、無料でない項目の合計を出してください。そこまでやって初めて、他社と比べられます。

代行を使うより自社でオークション会員になったほうが安いですか

年間の取引台数次第です。代行手数料に年間台数を掛けた額と、保証金・年会費・古物商許可の取得といった初期負担を並べて比べます。

年に数台なら代行、毎月動かすなら会員資格。境目に近いなら、主戦場だけ会員で回して遠方会場は代行、という折衷が使えます。

落札額をごまかされることはありますか

報告額と実際の落札額の差を疑うトラブルは、実際に起きています。

分かれ目は、会場が発行する成約書や計算書の写しを出せる業者かどうか。契約前にこの1点を確認しておけば、後で疑う場面自体が減ります。

UCARWORLDが選ばれる理由

手数料を払って出品し、流札して、再出品料を払ってまた出す。それでも値が付かない車は、どうしても出ます。

国内で相場が付かない理由は「古い」「走っている」「グレードが下」あたりですが、海外では評価軸がまるで違います。走行20万kmのディーゼル商用車が国内では二束三文でも、部品の手配ができる国では現役の稼ぎ頭です。

国内相場と海外需要は、そもそもズレています。なぜそうなるのかは、海外が日本車だらけになる仕組みのほうで地域別に整理しています。

私は自分で中古車輸出の会社を立ち上げ、豊田通商グループへ譲るところまでやってきました。その後も1,000社以上の販売店の輸出を手伝ってきました。机の上で覚えた話ではありません。

UCARWORLDは、日本の販売店がそのまま世界へ販売できるマーケットプレイスです。販路は100か国以上。商用車・トラック・建機も扱えるので、国内オークションで札の入らない車ほど出口が見つかります。

再出品を3回繰り返すより、1回目の流札の時点で海外に振ったほうが早い車があります。どの在庫がそれに当たるのかは、車種・年式・走行距離を見れば判断できます。輸出の全体像から押さえたい方は、中古車輸出ビジネス完全ガイドもあわせてどうぞ。

海外販売を考えている方は、気軽にご相談ください。掲載を希望される販売店からのお問い合わせもお待ちしています。手元の在庫車について、輸出できる見込みがあるかどうかの診断も承っています。