💡 この記事でわかること
- 2026年9月時点のハイエース買取相場の水準と母数の読み方
- 0年落ちから15年落ちまでの年式別価格帯と下落の傾きの変わり目
- 走行距離・グレード・修復歴で同年式の査定額が開く理由
- ディーゼルとガソリンで方向が分かれる型式別の確認手順
- 販売店が在庫回転と資金から売却タイミングを決める判断軸
2026年9月26日に集計されたハイエースバンの売却予想額速報。全年式平均で約210万円、前週比109%。この数字を見て、手が止まった社長も多いのではないでしょうか。
「上がっているなら、いまのうちに仕入れを強めたほうがいいのか」。そう考えたくなる数字です。ただ、週次の109%は、そのまま仕入れ上限に反映させていい数字ではありません。
この記事では、ハイエースの買取相場を2026年9月時点のデータで年式別・走行距離別・グレード別・型式別に整理します。数字を並べるだけでは終わりません。販売店としてこの数字を仕入れ判断と売却タイミングにどう使うか、そこまで書きます。
2026年9月時点のハイエース買取相場、まず最新の水準から
結論から言います。2026年9月20〜26日の週の全年式平均の売却予想額は約210万円、前週比109%でした。
この数字の母数は査定418件です。1週間だけの動きなので、これだけで「相場が上がった」と判断するのは早いです。
全年式の平均はどのあたりか
約210万円という平均は、新しい年式から古い年式、ガソリンからディーゼル、2WDから4WDまで全部まとめた数字です。
あとで年式別・型式別の表を見てもらいますが、この一本の平均だけで自分の在庫車の価値を判断すると、実際の相場とズレます。2年落ちのディーゼル4WDと、12年落ちのガソリンDXが同じ平均に溶け込んでいる、と考えてください。
平均値は「市場の温度」を知るには便利です。ただ、自分の1台の値段を決める道具ではありません。
直近の週で相場は上がったのか下がったのか
前週比109%という数字は、確かに上昇です。ただ週次の売却予想額は、もともと数%単位で上下を繰り返す性質を持っています。
前の週が一時的に低く出ていれば、その反動で翌週は高く出ます。月単位で見たときの方向と、週単位の振れは、別物として扱ったほうが安全です。
この数字が何の価格なのか、先に確認してください
「売却予想額」は、オークションでの落札想定を集計した平均です。店頭での買取額や、実際に販売店が仕入れる価格とは別の数字だという点は、最初に押さえておいてください。
一括査定サイトで出てくる個人向けの参考値と、販売店が現場で動かす価格帯は、同じ車でも近い場所にはいません。ここを混ぜて読むと、仕入れの基準そのものがぶれます。
相場データを見るときは、まず「誰が、どの流通経路で売る前提の価格か」を確かめる。この一手間を省かないでください。

年式別の買取相場表|0年落ちから15年落ちまで
2026年9月時点で公開されている年式別の相場データを、区分ごとに並べます。自分の在庫車がどの行に入るか、見ながら当てはめてください。
| 年式区分 | 年式 | 平均買取価格帯(2026年9月時点) |
|---|---|---|
| 0〜2年落ち | 2024〜2026年式 | 約285万〜405万円 |
| 3〜5年落ち | 2021〜2023年式 | 約204万〜305万円 |
| 6〜9年落ち | 2017〜2020年式 | 約153万〜230万円 |
| 10〜15年落ち | 2011〜2016年式 | 約106万〜144万円 |
新しい年式ほど素直に高い、とは限りません
年式が新しいほど高くなる傾向そのものは、間違っていません。ただレンジの幅を見てください。0〜2年落ちでも285万〜405万円と、120万円の差があります。
この差はグレード、装備、走行距離、そして架装の有無で生まれます。年式だけで仕入れ上限を決めると、上限側の個体に当たったときに手が出ず、下限側の個体を高く買ってしまいます。
相場表は「帯」を教えてくれる道具です。1点の金額を教えてくれる道具ではない、と割り切ったほうが使いやすくなります。
10年落ちから先は、下がり方がゆるみます
10〜15年落ちでも約106万〜144万円という水準が出ています。国内の乗用車の感覚だと「10年を超えたら二桁万円」というイメージがあるかもしれません。ハイエースの下落の傾きは、ある年式を過ぎるとゆるくなります。
この区間の価格を支えているのは、主に3つです。
- 個人事業主・小規模事業者の買い替え需要。実用車としての需要が底堅く、年式が古くても「まだ使える」という買い手が残ります
- 架装車のベース車両としての需要。キャンピングカーや特装車に仕立て直すベースとして、古い年式でも引き合いがあります
- 海外への輸出需要。国内では値が付きにくくなった年式・距離でも、実用品として評価される場面があります
この3つが重なって、下落の傾きをゆるめています。逆に言えば、どれか1つでも細くなると、この区間の値はもろくなります。
相場表の最高値と最低値が、ここまで開く理由
年式区分ごとのレンジが広いのは、キャンピングカー仕様やマルチロールトランスポーターのような架装車が最高値側を押し上げているからです。
架装車は、ベース車両の価格に架装コストが上乗せされます。それだけでなく、海外バイヤーからの引き合いも高値を後押しします。国内では用途が限られる特殊架装でも、建設現場や物流の現場を抱える国では使い道があるからです。
逆に過走行・修復歴ありの車は最低値側に沈みます。修復歴は国内の査定基準では一律に減点されるので、同じ年式・同じグレードでも下の帯に入ります。
修復歴の有無は、車検証や修復歴報告書で確認できます。仕入れ時に必ず見てください。自分の在庫車がレンジのどのあたりに位置するかは、年式だけでなく架装・グレード・状態で当てはめて読む。これが相場表の正しい使い方です。
走行距離とグレードで、同じ年式でもここまで差が出ます
年式が同じでも、走行距離とグレードで価格は大きく変わります。2026年9月時点のデータを表にしました。
| 区分 | 条件 | 価格帯 |
|---|---|---|
| 走行距離別 | 1万km以下 | 下限でも120万円超 |
| 走行距離別 | 10万km以上 | 上限300万円超 |
| グレード別 | スーパーGL ダークプライムII | 208万〜384万円 |
| グレード別 | ロングDX | 4万円台〜260万円台 |
10万km超でも300万円台が付く例があります
「高走行=売れない」という国内の固定観念は、ハイエースではいったん捨ててもらったほうがいいです。10万km以上でも上限は300万円超という例が示されています。
商用バンは、乗用車より走行距離に対する評価の落ち方がゆるやかです。買う側が「あと何年、何km使えるか」で見ているからです。
走行距離そのものより、残りの耐久性をどう説明できるかで値が変わります。整備記録簿が揃っている過走行車と、記録が無い過走行車では、同じ距離でも違う評価になります。この見方は、海外バイヤーの評価軸にも近いところがあります。
スーパーGL系とDX系の差は、どこから来るか
スーパーGL ダークプライムIIは208万〜384万円という帯で、下限がすでに高い位置にあります。一方でロングDXは4万円台から260万円台まで、幅が極端に広いです。
「えっ、同じハイエースでそこまで違うのか」と思いますよね。差は装備の充実度だけではありません。商用利用で過走行・傷みが進んだ個体がDX系に多く混ざっていることも影響しています。
つまりDX系の相場表は、母集団の状態のばらつきがそのまま幅になって出ている、ということです。DX系を仕入れるときに相場表の中央値を当てにすると、実車の状態で簡単に外します。
カラーと修復歴が、どれだけ効くか
ボディカラーや修復歴の有無は、同じ年式・同じグレードでも査定額に差を付ける要素です。白・シルバーといった定番色は査定で扱いやすく、修復歴ありは同条件の車より下の価格帯に入ります。
色の好みは出口によっても変わります。国内の法人需要では白が無難で、海外向けでも商用バンは明るい色が扱いやすい傾向があります。特殊な色の個体は、買い手の数がそもそも少ない、と考えておいてください。
自分の在庫車を評価するときは、年式・走行距離・グレードに加えて、この2点も必ずチェックしてください。
年式だけで見ると見落とす|型式別で動きが分かれています
ここが、年式別の相場表だけを見ていると気づきにくいポイントです。
2026年9月26日集計の週次データでは、2.8Lディーゼル4WD型式の3年落ち・5年落ちが上昇、2.0Lガソリン型式の6年落ちが下落という、逆方向の動きが同時に出ていました。
ディーゼルとガソリンで、方向が違った週があります
年式別の平均は、ディーゼルとガソリン、2WDと4WDを全部混ぜて出した数字です。だから「3年落ちの平均が上がった」という見方だけでは、自分の在庫がどちらに動いているか分かりません。
ディーゼル4WDが上がっている週でも、ガソリン2WDは下がっている。これが普通に起きます。平均だけを見て在庫全体の価格を一律に上げ下げすると、片方の型式で必ず読み違えます。
4WDの有無で、残価率の見え方が変わります
ハイエースはGDH206V(2.8Lディーゼル4WD)、GDH201V(2.8Lディーゼル2WD)、TRH200V(2.0Lガソリン)のように型式が分かれています。4WDは新車価格自体が高いぶん、残価率で見たときの絶対額も変わってきます。
新車価格の差は、中古になっても引き継がれます。同じ残価率(%)で計算しても、残る金額の絶対値は4WDのほうが大きくなります。
相場表で「4WDは高い」と単純に見るのではなく、新車価格からの下落率で比べる。この視点を持つだけで、仕入れ判断の精度が上がります。同じ「3年落ち」でも、型式が違えば残価率の出方が違うと考えたほうが実態に合います。
自分の車の型式で相場を見る手順
在庫車の相場を調べるときは、まず年式区分で大まかな帯をつかむ。そのあとに型式(ディーゼル/ガソリン、2WD/4WD)で、帯の上下どちら側に寄っているかを確認する。この順番がおすすめです。
型式は車検証の型式欄で分かります。アルファベットと数字の組み合わせを見れば、ディーゼルかガソリンか、2WDか4WDかが読めます。仕入れ時に型式を確認する習慣をつけておくと、年式だけの相場情報に振られません。
年式別の数字を見てから型式で補正する、この二段階を省くと仕入れ価格の見立てがずれます。輸出まで視野に入れて査定する場合の値決めは、輸出前提の買取価格の決まり方で現地小売価格からの逆算を含めて整理しています。
相場表の数字を鵜呑みにしない|件数が少ない年式は1台で動きます
相場データを読むときに、実はここが一番大事です。査定件数が多い年式区分と少ない年式区分では、平均値の意味がまったく違います。
査定件数のシェアを、先に見てください
週次の平均売却予想額は全年式で418件という母数から出ています。ただ、これが年式ごとに均等に分かれているわけではありません。
たとえば15年落ちの区分で、その週の査定件数が数件しかなかった場合。たまたま状態の良い1台が高値で成約すれば、平均は一気に跳ね上がります。逆に過走行・修復歴ありの1台が混ざれば、平均は大きく下がります。
件数が十分にある区分の数字は信頼度が高い。件数が極端に少ない区分の数字は「参考値」として扱う。この線引きをしておくだけで、相場表に振り回されなくなります。車種全体の流通量の目安を押さえておきたいときは、政府統計の総合窓口(e-Stat)の自動車関連統計も合わせて見ておくと、母数の感覚がつかみやすくなります。
週次の上下と、月単位の方向は別物です
前週比109%という上昇も、前の週が一時的に低かった反動である可能性があります。週次のデータは102%、109%のように往復しながら動きます。
1週間の数字だけで「相場が上向いた」と結論づけるのは早計です。月単位、できれば複数月で見た方向感のほうが、仕入れや売却の判断には向いています。
どこまでが誤差で、どこからが変化か
数%の上下は、母数の小さい相場データではほぼ常に起きます。仕入れ基準を動かすのは、2〜3週続けて同じ方向に動いたときで十分です。
1週間の速報だけで仕入れ上限を変えると、翌週の反動で損をする場面が出てきます。速報は「見ておく数字」、月次の方向は「動かす数字」。この二つを分けて持ってください。
茶谷's POINT 相場表の平均と、自分の店の直近の成約額が食い違ったとき、私は自店の実績を先に取ります。平均は件数の偏りで数万円単位で動くからです。平均だけで上限を決めると、取れたはずの台数を逃します。まずは直近の成約を型式別に並べ直してみてください。

販売店が相場を見るときの軸は、金額より在庫の回転
個人の売却者と販売店では、相場の使い方が違います。個人は「一番高いタイミングで売る」でいい。ただ販売店は、在庫と資金を抱えています。
待って数万円上がるのと、1か月早く回すのはどちらが得か
相場が上がるのを待つ間にも、保管費はかかります。資金はその車に寝たままです。数万円の上昇を待つより、1か月早く売って次の仕入れに資金を回したほうが、年間で見た利益は大きくなることが多いです。
判断の軸は「相場が上がったから売る」ではなく「その車に資金がどれだけ寝ているか」です。在庫日数が伸びるほど、保管コストだけでなく、次の仕入れに使えたはずの資金が止まっている機会損失も積み上がります。
週次の上昇を待つより、在庫日数と資金の回転を優先して売却タイミングを決める。そのほうが、年間の利益は安定します。
年式が1年進むと、相場表のどこへ移動するか
年式別相場表に自分の在庫を当てはめておくと、半年後・1年後にその車がどの区分へ移るか、だいたいの見立てが付きます。
6〜9年落ちの区間は下落額が比較的大きいです。この区間の在庫は、長く持たないほうが無難です。3〜5年落ちの帯から6〜9年落ちの帯へ落ちるときの差が、いちばん効いてきます。
一方で10年落ちを超えると下落の傾きがゆるむので、この区間に入った車は多少焦らずに出口を探す余地があります。「古いから急いで投げる」ではなく、「どの出口なら評価されるか」を探す時間が取れる、という意味です。
長期在庫になったハイエースの出口を、どう用意するか
国内の買取相場だけを見て「値が付かないから動かせない」と判断するのは、もったいないです。長期在庫になったハイエースには、国内の店頭販売以外の出口を用意しておく発想が必要になります。
出口が1つしかない在庫は、相場が下がったときに逃げ場がありません。逆に出口が2つあれば、国内で止まった車を別の商流に回せます。古い年式・過走行のハイエースがどの国でいくらになるのかは、ハイエース輸出の買取価格と需要国の相場で具体的に扱っています。
国内相場と海外の評価は、同じ車でも見ているところが違います

国内の買取相場は、国内で乗用・商用として使う個人・事業者を想定した価格です。流通経路が変われば、同じ車でも価格の決まり方が変わります。
個人向け査定相場と、販売店が動かせる価格帯はなぜ違うのか
一括査定サイトに出てくる数字は、国内のオークション流通を前提にした個人向けの参考値です。販売店が実際に仕入れ・販売で動かせる価格帯は、これとは別の線で動きます。
理由は流通経路の違いです。国内オークションだけを出口にしている販売店と、海外バイヤーへの販路を持っている販売店では、同じ年式・同じ状態の車でも仕入れ可能な上限が変わります。
海外販路を持つ販売店は、国内相場表で低く出る年式・距離の車でも、輸出先での需要を見込んで高い価格を出せます。この差が、個人向け査定相場と販売店の実勢価格のズレを生んでいます。
国内で値が付きにくい年式・距離を、どう見るか
国内相場表で下限に近い、過走行・年式古めのハイエース。国内の買取査定では低く出やすいです。
ただ、これは国内流通だけを前提にした価格です。車としての実用性が無くなったわけではありません。「国内で値が付かない」と「使えない」は、まったく別の話です。
商用バンが海外で評価される理由
ディーゼルエンジン、4WD、商用グレード。これらは国によって、国内以上に需要がある場合があります。耐久性を重視する地域では、走行距離が多くても実用品として評価されることがあります。
人を乗せる、荷物を積む、道の悪い場所を走る。この3つをまとめてこなせる商用バンは、どの国でも代わりが少ないからです。どの国でどの仕様が売れるかは、アフリカ向け商用車輸出の収益性で車種ごとに比較しています。
国内相場表だけで上限を決めないでください
国内の買取相場表は、あくまで国内流通を前提にした参考値です。これだけを基準に仕入れ上限や売却の見切りを決めると、本来もっと出口がある車を早く手放してしまいます。
国別にどの車種・グレードが好まれるかの詳細は、輸出価格の視点から別記事で扱っています。手続きや1台あたりのコストから全体像を押さえたい方は、車を海外に売る手続きと費用の全体像から読んでください。ここでは国内相場の読み方に絞りました。
海外販売を考えている方、在庫のハイエースが輸出に向いているか知りたい方は、気軽に相談してください。年式・型式・走行距離を教えてもらえれば、輸出可能性の診断もしています。

ハイエース買取相場についてよくある質問
ハイエースの買取相場はどのくらいの頻度で変わりますか?
主要な相場サイトは月次更新、速報系のデータは週次で集計しています。2026年9月下旬の週次集計でも前週比109%という動きが出ており、週単位では数%の上下を繰り返します。短期の振れだけで判断しないでください。
10年落ちのハイエースでも値は付きますか?
2026年9月時点で公開されている年式別の相場表では、10〜15年落ちでも約106万〜144万円という水準が示されています。国内の乗用車とは下落の傾きが違う車種です。
ディーゼルとガソリンで相場は違いますか?
型式別に見ると、2026年9月26日集計の週ではディーゼル型式の3年落ち・5年落ちが上昇、ガソリン型式の6年落ちが下落と、方向が分かれていました。年式だけで見ると見落とします。自分の車の型式で確認してください。
相場表の最高額と最低額の差が大きいのはなぜですか?
キャンピングカー仕様や特装車が最高額側を押し上げ、過走行・修復歴ありの車が最低額側にいるためです。自分の在庫車がレンジのどのあたりかを、グレード・走行距離・状態で当てはめて読んでください。
相場が上がるまで在庫で持っていたほうが得ですか?
保管費、資金が寝る期間、年式が1年進むこと。この3つを合わせて考える必要があります。待って得られる数万円より、早く回転させたほうが年間の利益では上回ることが多いです。
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経歴
- カービューにて中古車輸出プラットフォーム「Tradecarview(現TCV)」を立ち上げ
- 中古車輸出未経験企業を含め、1,000社以上の輸出支援を実施
- 楽天グループにて海外EC展開・越境販売を推進
- 中古車輸出企業「カーペイディーエム」を創業し、豊田通商へ事業売却(M&A)
- 中古車輸出プラットフォームの立ち上げ・海外展開・M&Aを経験
- 現在はUCARWORLD(中古車輸出モール)の運営に携わり、出店企業様のモール上での販売をサポート