💡 この記事でわかること

  • 中国製EVの関税が企業別に分かれる理由と数字の読み方
  • ブランドではなく生産地で対象が決まる判定の仕組み
  • EU・米国・韓国・日本の対応を同じ軸で比べた違い
  • 現地生産による迂回が中古市場に出る時間差の目安
  • 右ハンドル市場と商用車が影響を受けにくい理由

「中国製のEVには、どこの国でも一律で高い関税がかかっている」。そう思っている社長が多いのですが、ここがまず違います。

中国EVをめぐる各国の規制と関税は、企業ごとに税率が違います。しかも対象になるかどうかは「どこのブランドか」ではなく「どこで作ったか」で決まります。

米国が中国EVの参入を強く抑え込む一方で、中国メーカーの世界進出そのものは止まっていません。締め出された台数は、別の国へ回っているだけです。

この記事では、EU・米国・韓国・日本の対応を同じ軸で並べます。そのうえで、新車EVの話が数年の時間差で中古車輸出にどう跳ね返るのかまで書きます。新車のニュース解説で終わらせるつもりはありません。

中国EVの関税は一律じゃない|ここを勘違いすると話が通じません

一律ではなく、企業ごとに違います

欧州委員会は中国製のBEV(電気自動車)について反補助金調査をおこない、2024年10月末に相殺関税を発動したと報じられています。5年間の措置として始まったものです。

大事なのは、これが「中国製なら全部この税率」という制度ではないことです。EUには乗用車の一般関税(10%)があり、そこに企業別の上乗せが乗る形になっています。

報道ベースでは、上乗せ分はおおむね7.8%から35.3%の幅で伝えられました。一般関税と合わせると、高いところで45%台に達します。差がつく理由は、調査への協力の度合いや、個別に審査を受けたかどうかです。

つまり「中国製EVの関税は何%ですか」と聞かれても、一言では答えられません。バイヤーが数字を出してきたときは、どの企業の、どの時点の話なのかを必ず確認してください。ここを確かめないまま話を進めると、見積りの前提がそもそも噛み合いません。

港で船積みを待つ電気自動車の列と自動車専用船
EUの相殺関税は5年間の措置として発動された

判定されるのは「どこで作ったか」です

ここが実務家として押さえておきたいところです。EUの相殺関税は、ブランドの国籍ではなく生産地で対象が決まると報じられています。

わかりやすい例が上海で生産されたテスラです。米国ブランドでも、中国の工場から欧州へBEVを輸入すれば対象に入ると伝えられました。対象になるかどうかは、ブランドの国籍ではなく生産地で決まります。

欧州ブランドでも同じです。中国で生産した欧州ブランドのBEVが相殺関税の対象になり、その後、最低価格と輸出枠を約束することで免除を認められた例が2026年1月に報じられました。ブランド名ではなく工場の所在地で線が引かれている、ということです。

生産地で判定するという考え方は、EUに限った特殊な発想ではありません。原産地で税率が変わるのは通商の基本で、同じ車名でも組み立て工場が違えば扱いが変わります。

日本の関税制度も同じ発想です。EPAやFTAを結んだ国からの輸入か、対象国での生産かで税率が変わるのは、原産地規則という共通のルールに基づいています。

米国の対中関税(通商法301条に基づく上乗せ関税)も、対象は「原産地が中国かどうか」で判定されます。ブランドが米国資本でも、中国の工場で作られた車両や部品なら対象に入る仕組みです。

EUの相殺関税、米国の301条関税、日本の原産地規則。制度の名前は違っても、判定の軸が「生産地」であることは共通しています。

中古車輸出の実務でも同じです。船積み地とインボイス上の原産国が食い違うと、仕向地の通関で止められます。「どこのブランドか」ではなく「どこで作られたか」で判定される、という考え方は、私たちが輸出の現場でずっと付き合ってきたルールそのものです。

対象はBEVが中心|PHEVやHEVとは扱いが違います

EUが確定させた相殺関税は、中国で生産されたBEVを主な対象として報じられています。PHEVやHEVは同じ枠組みに入っていません。

結果はすぐ出ました。関税の対象外だったPHEVの中国からの輸入が大きく伸び、2025年1〜2月で約2万5,900台に達したと、税関データをもとに報じられています。壁を作れば、壁のない側に流れるわけです。

ですから「中国車すべてに高関税」ではありません。電池だけで走る車と、エンジンを積んだ車で、通商上の扱いが分かれています。

この違いは、あとで書く中古車の話にもつながります。動力方式ごとに規制の当たり方が違う、とだけ頭に入れておいてください。

自社の在庫が数年後にどの国で戦うことになるのか、輪郭だけでも早めにつかんでおきたいところです。仕向地の当たりを付けたい段階なら、在庫の中身を見ながら相談してもらったほうが早いです。

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国別に並べてみます|EUの相殺関税、米国の100%関税、韓国と日本

国ごとの対応を、関税・関税以外の措置・自国産業の支え方という3つの軸で並べます。数字はすべて報道ベースです。時点が変われば動く前提で見てください。

国・地域関税面関税以外の措置自国産業の支え方
EU一般関税10%に企業別の相殺関税7.8〜35.3%を上乗せ(2024年10月末発動、5年間の措置と報道)関税に代わる最低輸入価格の指針を2026年1月に公表と報道域内での現地生産の誘致、バッテリー関連のサプライチェーン支援
米国中国製EVに100%規模の追加関税(報道)コネクテッドカー規制。通信・データ面からの輸入制限国内生産・電池投資への優遇
韓国関税での対抗は薄いと報じられている本記事で確認した報道の範囲では、大枠の輸入制限は見当たらず補助金の要件設計で差をつける動き
日本中国EVを狙った追加関税は報じられていない認証・型式の手続き補助金額の差と税制優遇

EU:足並みがそろっていないのが実情です

EUの中では、確定前からドイツなど自動車産業を抱える国が慎重な姿勢を示したと報じられています。中国での販売が大きい自国メーカーを抱えていれば、当然そうなるでしょう。

中国側も報復関税をにらんで動きました。EU産のブランデーや豚肉などへの調査に踏み込んだと伝えられています。関税は一方通行では終わらない、ということです。

そのうえでEU側は、関税をやめて最低輸入価格に切り替える道も探ってきました。2026年1月には、中国の輸出企業に価格の下限などを求める指針が公表され、追加関税の減免につながる可能性があると報じられています。ただ、全体が着地した話ではありません。

この一連の流れは、ジェトロの中国NEV市場に関する分析レポートでも継続して追われています。報道の見出しだけで判断せず、一次寄りの資料で時点を確かめる癖をつけておくと安全です。

米国:100%関税でも終わりではありません

米国は中国製EVに100%規模の追加関税をかけていると報じられています。これは事実上、価格競争の外に置くという意思表示です。

業界団体からは、参入そのものを抑えるべきだという要求も出たと伝えられました。関税と規制を重ねて、入口を二重に閉じている形です。

ここで見ておきたいのは、100%の関税がかかっても中国メーカーが世界で伸びている点です。入れない国は最初から狙わず、入れる国に台数を寄せているからです。米国が閉じたことで、他の市場での競争が激しくなる。この順番で効いてきます。

韓国:シェアが一気に動きました

韓国では中国EVのシェアが急に伸びたと報じられています。関税で対抗する手が薄いと、価格競争力の差がそのまま新車登録台数に出ます。

これは他の国を見るときの目安にもなります。関税という壁がない市場では、中国EVの浸透は想像より速いということです。

自分の仕向地に追加関税の壁があるかどうか。まずそこだけ確認してください。壁がない国を主戦場にしているなら、数年後の相場は今と同じではありません。

日本:関税ではなく補助金と税制で差をつけています

日本は追加関税ではなく、補助金の金額差と税制優遇で国内生産を支える形だと報じられています。同じ価格帯の車でも、補助金が違えば実売価格が変わります。

表に出にくい調整ですが、買う人の財布に直接効きます。関税よりも静かで、しかも動かしにくいところです。

関税より効いているのは非関税障壁です|データ規制と補助金の線引き

ここまで関税の話をしてきましたが、実務の感覚で言うと、効くのはこちら側です。関税は交渉や協定の改定で下がることがあります。

一方で認証やデータ規制、補助金の対象車リストは、一度組み込まれると外れにくい。しかも「いくらなら通るか」という価格の話ではありません。値下げでは突破できない壁だからです。

中古車輸出の現場でも同じです。関税がゼロの仕向地で車両が止まる理由は、たいてい年式規制や排ガス規制への未対応です。関税だけを見て「この国なら狙える」と判断すると、船積み直前で足をすくわれます。

仕向地ごとの年式・ハンドル・関税の条件は、国別の中古車輸出規制の一覧で細かく整理しています。この記事は「新車EVの規制が数年後の中古にどう出るか」に絞って読んでください。

通信とデータを理由にした締め出し

米国のコネクテッドカー規制は、車を通信端末として見る規制です。関税と違って「安くすれば入れる」という話になりません。

車載の通信機器やソフトの出どころまで問われると、価格をいくら下げても要件を満たせません。部品構成そのものを組み替える必要があるからです。

関税は政権が変われば動きます。データを理由にした制限は、安全保障の話として残りやすいのです。

補助金の対象から外すという手

補助金の対象車を絞るやり方は、関税をかけずに価格競争力を削ります。車種によって金額に差をつけていると報じられている国もあります。

買う側から見れば、補助金が付かない車は一段高い車です。関税をかけたのと結果は似てきます。

しかも要件は、充電規格や生産地、電池の調達先といった条件で細かく組まれます。後から満たしに行くのは簡単ではありません。

認証・型式の壁は動きにくい

認証や型式の要件は、政治の風向きが変わってもすぐには変わりません。ここが通らなければ、そもそも台数を出せないからです。

中古車輸出をやっている社長なら、仕向地の検査や登録要件で足止めされる感覚はご存じだと思います。書類が一枚足りずに車が港で待つ、あの状態です。

新車も構造は同じです。だから中国メーカーは、関税をどうにかする前に「現地で作る」という答えを出しました。

中国メーカーの答えは「現地で作る」でした|現地生産による迂回

工場を建てれば対象から外れます

生産地で判定するなら、生産地を変えればいい。中国メーカーは欧州域内での組立・投資に動いたと報じられています。

ハンガリーでの工場計画など、BYDの欧州拠点づくりが伝えられました。報道では、この工場は2026年初めに試験生産に入るとされています。

「現地生産による迂回」という言い方もされますが、制度の設計上はきわめて素直な対応です。生産地で線を引いたのだから、生産地を移してくるだけの話です。

量産が立ち上がるまでの時間差で何が起きるか

工場は着工から量産まで、通常でも数年単位の時間がかかります。その間は関税がかかったまま輸出するか、台数を抑えるかの選択になります。

だから「関税をかけたから中国EVは来ない」ではありません。「数年遅れて、関税のかからない車として来る」と読むのが現実的です。

この時間差が、私たちが在庫方針を考えるうえでの目安になります。ニュースが出た時点ではなく、量産が始まった時点から数えるのがコツです。

締め出された分は別の地域へ向かいます

欧米で伸びが鈍った分は、どこかへ行きます。東南アジア・中南米・中東といった、追加関税の壁が薄い市場です。

ここで動くのは、主に価格重視の小型BEVです。この価格帯は日本の中古車輸出でも小型車・低価格帯の主戦場と重なるところが多く、正面から競合してくる可能性があります。

一方で、商用車や大型車のカテゴリーはこの攻勢の対象から外れやすい。影響の出方は車種によってはっきり分かれます。

東南アジア・中南米・中東でシェアを伸ばした中国EVは、その地域の中間層が最初に買う新車という位置づけで入ってきます。この層は数年後に中古車を買う層でもあります。

つまり、日本の中古車が長く強かった価格帯に、現地生産の中古EVという新しい選択肢が生まれることになります。たとえば中南米では価格重視のコンパクトSUVが中心で、中東では大型SUV・ピックアップの需要が強く、中国メーカーも投入車種をその需要に合わせて変えています。

とはいえ、電力事情や道路環境の差が大きい地域です。都市部と郊外で普及のスピードが大きく分かれる点も、合わせて見ておく必要があります。

次の章で、この時間差と車種の分かれ方を、中古車輸出の実務に落として整理します。

ここからが本題|中国EV規制が中古車輸出に与える影響

新車の攻勢は、数年の時間差で中古に効いてきます

新車として売れた車が中古として市場に出回るまでには数年かかります。今の新車シェアは、数年後の中古在庫の姿だと考えてください。

中国EVが新車で強くなった国では、その後に現地の中古が増えます。日本から送る低価格帯の小型車と価格帯で重なってくるのは、この層です。

さらに見ておきたいのは、現地生産が本格化した国ほど、中古車の調達先そのものが変わっていく点です。新車の大部分が自国工場製になれば、数年後にオークションに出てくる玉も、輸入車ではなく現地生産車が主流になります。

そうなると、これまで日本の中古車を仲介してきた現地ディーラーが、自国製の中古EVの扱いに軸足を移すケースも出てくるはずです。売り先が減るのではなく、売り先の関心が移るという形で効いてきます。

この動きは仕入れ判断に直結します。ある国で中国メーカーの現地工場が稼働を始めたというニュースを見たら、その国への小型車の仕入れ計画は、量産開始から3〜5年後を目安に見直す。このタイミングを先に決めておくと、判断がぶれません。

仕向地を選ぶときは「今の新車シェア」だけでなく、「その国が自国生産をどれだけ増やしているか」まで見てください。数年後の需要の読み違いが、それだけで減ります。

右ハンドルと左ハンドルで、速度がまるで違います

左ハンドル中心の市場は、中国EVをそのまま持ち込めます。だから浸透が速いのです。

一方、右ハンドルの市場は専用仕様を作る必要があり、投入までに手間と時間がかかります。日本の中古車が強い市場の多くは、こちら側です。

具体的に見ていきます。東南アジアはタイ・インドネシア・マレーシアなど右ハンドルの国が多く、中国EVを本格投入するには専用仕様の開発が必要です。置き換わりのスピードはゆっくりになります。

逆に中南米はほぼ左ハンドルの市場で、欧米で締め出された分がそのまま流れ込みやすい地域です。中東は左ハンドルが主流ですが、燃料が安い国が多く、EVそのものの普及がまだ緩やかという別の壁があります。

右ハンドルが主流の市場を柱にしている販売店なら、中国EVの影響を過度に恐れる必要はありません。検疫や年式の壁が厳しい市場の例としては、ニュージーランドの規制と人気車種の整理も参考になります。

むしろ左ハンドル市場に小型車を大量に卸している場合は、数年後の相場データを早めに確認しておいたほうがいい。仕向地ごとに、ハンドルの向きと燃料事情という2つの壁を別々に見ておくと、ニュースに振られずに済みます。

商用車・トラック・建機は当面影響を受けにくい

荷物を積んで走る車、長距離を走る車、現場で使う建機。この領域は充電時間・電力事情・整備の問題があり、置き換えが進みにくいのが実情です。

稼働が止まると仕事が止まる車は、現地の整備士が直せることが最優先になります。日本の商用車中古が選ばれ続ける理由は、ここにあります。

電気で走る商用車は、まず充電設備と電力の安定が前提になります。その前提が整っていない国では、価格が安くても買い手が付きません。

未舗装の道に停まった中古の小型トラックと積まれた資材

充電インフラが弱い国では、まだ日本車の中古が残ります

電力の安定しない地域では、EVは生活の道具になりません。HEVやPHEVを含めても、給油できる車の安心感には届かないのが現状です。

ただし都市部だけは先に変わります。首都圏の乗用車から置き換わり、地方と商用は後回し、という順番で動くと見ておいてください。

この順番がわかっていれば、同じ国でも「どの層に売るか」で打ち手が変わります。首都圏向けの小型乗用車に寄せている会社ほど、影響が早く出ます。

在庫回転率と利益率に、どう響くか

価格帯で競合が起きると、まず効くのは回転です。同じ車が同じ値段で売れなくなり、船積みまでの日数が伸びます。

在庫が1か月長く残れば、それだけ資金が寝ます。置き場の費用も、為替の振れも、その分だけ長く背負うことになります。

だから、仕入れの上限額を国別に見直すのが先です。値下げから入ると、粗利が薄いまま回転も戻らない、という一番きつい状態になります。

販売店として、いま見ておくべき判断材料

輸出先を1か国に寄せないでください

1か国に寄せている会社ほど、制度が動いたときの振れ幅が大きくなります。年式規制や検査制度が変われば、在庫がそのまま止まります。

  • 主要な仕向地を最低2〜3か国に分ける
  • 乗用車と商用車で、別の仕向地を持っておく
  • 為替と運賃の変動も、国ごとに分けて見る

これから輸出に踏み出す段階なら、最初の1か月で何を押さえるかで後がだいぶ楽になります。手順は中古車輸出の開業準備チェックリストにまとめてあります。

価格帯で競合する車と、しない車を分ける

判断の基準はシンプルです。自分の在庫を、次の3つに分けてみてください。

  • 現地の新車EVと価格帯で重なる小型乗用車 → 競合しやすい
  • 商用車・トラック・バン・建機 → 当面は競合しにくい
  • 部品供給と整備で選ばれている車 → 価格だけでは動かない

重なる側の車は、値段で勝とうとしないことです。装備・整備記録・状態の説明で選ばれる売り方に寄せたほうが残ります。

写真の枚数を増やす、下回りと内装を正直に見せる、記録簿の有無を明記する。地味ですが、価格以外の理由を作れる車は相場が崩れても動きます。

制度が動いたときに、どこで拾うか

現場で多い失敗は、成約したあとに仕向地の税や登録要件が変わって通関で止まるパターンです。入金前なら止められますが、船が出てからだと逃げ場がありません。

ですから、見積りの有効期限を短く切ること。そして成約前に、現地のバイヤーか通関業者に最新条件を書面で確認してもらうこと。これをやっておくと、揉め方がまるで変わります。

公的な貿易統計と、各国の規制改定の告知。この2つは自分の仕向地だけでも追ってください。報道の見出しだけで在庫方針を変えるのは危ないです。

茶谷's POINT 相場が崩れたとき、私は値下げより先に仕向地を1か国足す方を取ります。値下げは一度やると戻せず、粗利だけが薄くなるからです。順番を逆にすると、薄い利益のまま在庫が居座ります。まずは隣の国からの引き合いを確かめてください。
茶谷's POINT

とはいえ、自社だけで新しい仕向地の引き合いを探すのは時間がかかります。いま持っている在庫がどの国で動きそうかを一度見てみたい、という段階でも構いません。

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よくある質問

EUの中国製EV関税は一律何%ですか

一律ではありません。2024年10月末に発動したと報じられた相殺関税は企業ごとに税率が違い、乗用車の一般関税10%に上乗せされる形です。

報道ベースでは、上乗せ分は7.8%から35.3%の幅で伝えられました。合計では最大45%台です。時点によって変わるので、数字を使うときは必ず出どころと時期を添えてください。

欧米ブランドの車でも、中国で作れば対象になりますか

対象の判定は生産地が基準です。上海で生産されたテスラのように、ブランドが欧米でも中国工場から出るBEVは対象に入ると報じられています。

実際に、中国で生産された欧州ブランドのモデルが対象となり、最低価格と輸出枠を約束して免除を認められた例も2026年1月に伝えられました。

米国はどう対応していますか

報道によれば、中国製EVへの100%規模の追加関税に加えて、コネクテッドカー規制という関税以外の手段も併用されています。通信やデータを理由にした制限は、価格を下げても回避できません。

中古車輸出に直接の規制はあるのですか

ここで扱った関税・規制の直接の対象は新車のEVです。中古車輸出への影響は、中国EVが入れる市場と入れない市場の差が、数年後の中古需要と競合構図に出てくるという形で現れます。

今後の見通しはどうなりますか

断定はできません。EUでは関税に代わる最低輸入価格の枠組みが動きつつあり、中国側の報復措置もあって、まだ着地していません。

変わらないのは、生産地で判定するという考え方と、認証・補助金の線引きが残りやすいという構造です。動く話と動かない話を分けて見てください。

全体の流れをまとめて確かめたい方は、中古車輸出ビジネス完全ガイドも合わせて読んでみてください。

UCARWORLDが選ばれる理由

通商環境は、こちらの都合とは関係なく動きます。ある国の関税や検査制度が変わった翌月に、いつも通りの車が売れなくなる。そういう場面を何度も見てきました。

トレードカービューの立ち上げに関わっていたころから、そして自分で中古車輸出の会社(カーペイディーエム)を創業して豊田通商グループへM&Aするまでの間も、やってきたことは同じです。制度が動いたら、販路を組み替える。それだけです。

1社で複数の仕向地を開拓し続けるのは、かなり骨が折れます。だからUCARWORLDは、世界100か国以上のバイヤーが見に来る場所を用意しています。1か国が閉じても、次の引き合いが別の国から来る状態を作るためです。

EVシフトの影響が当面及びにくい商用車・トラック・建機にも対応しています。長く売れずに残っている車も、国を変えれば動くことがあります。長期在庫の出口づくりは、私たちが一番力を入れている部分です。

海外販売を考えている方は、気軽に相談してください。掲載を希望する販売店からの問い合わせも受けています。いま抱えている在庫車両について、どの国で売れる可能性があるかの診断もおこなっています。