💡 この記事でわかること
- スリランカ向け輸出が難しくなる規制・決済・検査の三つの壁
- 製造年月日を基準にする年式制限で通関が止まる仕組み
- 突発的な追加関税を契約書で回避するための条項の書き方
- 納税者番号などで信頼できるバイヤーを見極める確認項目
- L/C決済と輸出前検査を含む船積みまでの実務5ステップ
2025年2月1日、スリランカは約5年ぶりに乗用車の輸入を再開しました。外貨不足で長いあいだ閉じていた市場が、また開いたわけです。「新しい販路になるかもしれない」と気になっている社長は多いと思います。
ただ、ここは日本の商習慣がそのまま通じる市場ではありません。規制が動くスピードが速く、決済はL/C(信用状)が中心。そのうえ輸出前検査が必須です。段取りをひとつ飛ばすと、船に積んだあとで手が打てなくなります。
この記事では、スリランカのバイヤーと安全に取引するための確認項目と、船積みまでの手順を順番に書いていきます。輸出そのものがまだ初めてという方は、中古車輸出ビジネス完全ガイドで全体の流れを先に押さえておくと、この先の話がつながりやすくなります。
スリランカへの中古車輸出が難しい理由|先に知っておいてください
難しさの正体は3つに整理できます。規制、決済、検査です。この3つが同時に効いてきます。
まず規制。スリランカは外貨準備の状況を見ながら自動車の輸入ルールを動かします。輸入を止める、再開する、年式を絞る、税を足す。どれも短い官報(ガゼット)1本で決まります。「先月はこうだったから」で仕入れを進めると、それだけで現地の通関で止まります。
次に決済。外貨不足を背景に送金の管理が厳しく、代金回収はL/Cでのやり取りが基本になります。銀行が支払いを保証してくれる代わりに、書類が完全にそろっていないと払ってもらえません。ここが後で説明するディスクレ(書類不一致)の問題につながります。
そして検査。スリランカ向けは、政府が指定した機関の輸出前検査に合格しないと現地で通関できません。検査で落ちると、押さえていた船が1本まるごと飛びます。1本飛べば在庫は2〜4週間そのまま寝たままです。金利と保管料だけは動き続けるのに、車は動きません。在庫回転率で商売をしている会社にとって、これがいちばん痛い損失です。
「じゃあリスクだけの市場なのか」と思いますよね。そうではありません。輸入が長く止まっていた分、現地で走っている車はどんどん古くなっています。新しい車への需要はたまったままです。ルールを守って動ける会社にとっては、むしろ入りやすい局面だと見ています。
手持ちの在庫にスリランカ向けで出せる車があるかどうかは、自社だけでは判断しづらいところだと思います。海外販売を考えている段階でも構いませんので、車両の輸出可能性の診断も受け付けています。気軽に声をかけてください。

取引の前に必ず|スリランカの中古車輸入規制のチェック方法
スリランカ向けを検討するなら、商談より先に最新の輸入規制を見ます。順番を逆にしてはいけません。バイヤーと値段の話をまとめてから規制を確認して、「その年式は入らない」と分かるケースが本当に多いんです。
規制は政府の方針でたびたび更新されます。過去の情報や人から聞いた話のまま手続きを進めると、現地での通関トラブルや予期しない費用の発生につながります。特に、輸入が許可される車両の製造年、車種、そして関税率は毎回確認してください。ちなみに2025年2月の輸入再開についてはジェトロもスリランカが約5年ぶりに自動車・バイクの輸入を再開したことをレポートしています。こうした一次情報に近い発表を自分で追う習慣をつけておくと、伝聞に振り回されません。
確認先は、次の4つを組み合わせるのが現実的です。
- ジェトロ(日本貿易振興機構)の国・地域別情報
- スリランカ税関などの公式サイト、公表されたガゼット
- スリランカ向けの検査を扱っている指定検査機関のお知らせ
- スリランカ向け実績が豊富なフォワーダー
公式発表は「決まったこと」が分かります。フォワーダーからは「現場でどう運用されているか」が分かります。両方ないと判断を誤ります。

2025年以降に更新された車両の年式制限|ここを間違えると危険です
スリランカの輸入規制で、いちばん事故が起きやすいのが年式制限です。乗用車については「製造からおおむね3年以内」という短い枠で運用されており、この線引きは厳しく見られます。日本の中古車輸出で慣れている「10年落ちでも売れる国」の感覚は、ここでは通用しません。
そして落とし穴がここです。確認するのは初度登録年月ではなく、製造年月日です。車検証の初度登録年月と、実際の製造年月日は別物です。年をまたいで登録された車だと、半年から1年近くズレることがあります。「まだ枠に入るはず」と思って仕入れた車が、製造年月日で見たら数か月オーバーしていた——これで止まります。
もうひとつ、基準日をどこで見るかも先に潰しておいてください。船積みの日で見るのか、現地到着の日で見るのかで、使える車の範囲が数週間から数か月変わります。ここはフォワーダーと検査機関に、車ごとに確認するのが安全です。ギリギリの車を「間に合うだろう」で押し込むのがいちばん危ない進め方です。
基準を満たさない車を送ってしまうと、現地で通関が許可されません。返送になれば往復の海上運賃と保管料、最悪の場合は廃棄費用まで自社で負うことになります。1台の粗利どころではない金額が飛びます。
ハイブリッド車など輸入対象となる車種の条件
スリランカは燃料代が家計に重くのしかかる国です。だからハイブリッド車や、排気量の小さいコンパクトな乗用車の人気が高い。バイヤーからの引き合いも、この層に集まります。ボディカラーは白やシルバーなど無彩色が無難で、派手な色は現地の再販で値が伸びにくい傾向があります。
ただ、人気があることと輸入できることは別の話です。政府の方針によって、対象になる排気量や燃料タイプが絞られたり、逆に電動車が優遇されたりします。環境性能の高い車を優遇する方向に動きやすい市場だと考えておいてください。
さらに、車種とエンジンの大きさで関税率が大きく変わります。関税は現地の販売価格にそのまま乗るので、税率が上がれば買い手が引きます。だから「バイヤーが欲しい車」ではなく「バイヤーが今の税率で売れる車」を一緒に確認するのが正解です。ここをバイヤー任せにすると、船積み後に「この車では利益が出ない」と言われて値引き交渉が始まります。
突発的に課される追加関税(サーチャージ)の有無|甘く見ないでください
スリランカでは、財政や外貨準備の状況によって、通常の関税に上乗せする形で追加関税(サーチャージ)が突然課されることがあります。実際に2026年5月には、外貨準備への圧力をやわらげるため自動車輸入への一時的なサーチャージが導入されたと報じられました。一時的な措置とされていても、外部要因次第で延長されることがあります。
茶谷’s POINT
スリランカ向けの取引に慣れていない輸入者の場合は、L/C開設前に車両台数、車台番号、車両内容、仕様などに相違がないか、特に丁寧に確認することが大切です。L/C開設後の変更は、現地でのサーチャージの扱いに影響する可能性があります。

2026年5月16日に導入された自動車輸入へのサーチャージは、当初3か月間の措置とされていましたが、その後延長され、2026年8月15日から12月31日まで継続して適用されることになりました。。対象車両には、適用されるCustoms Import Dutyに対して50%のサーチャージが課されます。なお、これは車両価格そのものに50%を加算するものではありません。
こうした変更は日本側では予測できません。船積みのあとに新しい税が乗ることも、現地到着後に負担が増えることも起こり得ます。だからこそ、契約の段階で費用の線を引いておく必要があります。
スリランカ国内で発生する関税・税金・諸費用はすべて輸入者(バイヤー)の負担、と契約書に書いてください。この一文があるかないかで、サーチャージが乗ったときの話し合いがまったく変わります。無ければ「半分持ってくれ」から始まり、そのまま値引きの話になります。
信頼できるスリランカの中古車バイヤーを見極める4つのポイント|プロはここを見ています
安全な取引の土台は、結局のところ相手選びです。スリランカ向けでは、代金の未払いや到着後の不当なクレームといったトラブルが報告されています。条件が良いという理由だけで契約に進むのは、いちばん危ない入り方です。
見るべきは、相手が正規の事業者かどうか、そして公正に取引する気があるかどうか。この2点を、感覚ではなく客観的な材料で確かめます。
過去の取引実績や事業の継続年数を確認する
まず事業の継続年数と取引実績です。長く続いている会社は、それだけ安定した基盤とノウハウを持っている可能性が高い。特に日本の中古車輸出業者との取引実績が豊富なら、日本側の商慣習や書類の流れにも慣れています。これは実務でかなり楽になる部分です。
「これまで日本のどの会社と取引しましたか」「年間で何台くらい入れていますか」と、遠慮せず聞いてください。具体的に答えられない、話をはぐらかす、答えが毎回変わる。そういう相手との取引は慎重に考えるべきです。逆に、しっかりした会社は自分の実績を数字で語ります。
相手の納税者番号(TIN)の提示を求める
相手が正規の事業者かどうかを確かめる基本が、納税者番号(TIN:Taxpayer Identification Number)の提示です。TINは、スリランカで合法的に事業を行う法人や個人事業主に割り当てられる番号です。
これを出せない、あるいは出すのを渋る場合は、正式な登録をしていない、または実態のないペーパーカンパニーの可能性を疑ってください。まともなバイヤーがTINの提示をためらう理由はありません。輸出書類にも正確に記載する情報なので、契約前に必ずもらっておきます。
不当な値下げ要求など詐欺の典型的な手口を知る
手口はだいたいパターン化しています。知っておけば、初動で気づけます。
典型はこれです。車が現地に着いたあとで、事前に合意していない軽微な傷や汚れを指摘し、不当に大きな値引きを要求してくる。すでに船は着いていて、返送すれば大赤字。その足元を見られる形になります。
もうひとつは、L/C決済で書類の些細な不備を意図的に持ち出し、支払いを遅らせながら値下げを迫ってくるやり方です。書類に本当に不備があると、こちらの立場が弱くなります。だから書類の精度は、そのまま交渉力の話でもあるんです。
加えて、契約前の段階で「手続き費用を先に送ってほしい」と送金を求めてくる相手には応じないでください。理由が丁寧に説明されていても、そこは動かさないのが原則です。
取引前に詳細な契約書を交わす|ここで差が出ます
メールのやり取りだけ、口約束だけで進めるのは非常に危険です。相手を信頼しているかどうかとは関係なく、双方の権利と義務を書いた英文契約書を作り、署名を交わしてください。
盛り込む項目は次のとおりです。
- 車両の詳細(車台番号、年式、製造年月日、仕様、走行距離)
- 売買価格と、価格に含まれる範囲
- 決済条件と支払期日
- 輸出前検査の責任の所在と、不合格だった場合の扱い
- 費用負担の範囲(特に現地の関税・追加関税)
- クレームの受付期間と条件
- トラブルが起きたときの解決方法
特に「クレームの受付期間」は入れておいてください。到着から何日以内、と決めておくだけで、数か月後に持ち出される言い分を止められます。契約書は、揉めたときに自分を守ってくれる唯一の材料です。
【実践編】スリランカの中古車バイヤーと安全に取引を進める5ステップ
ここからは実務です。事前準備から船積みまで、順番を守って進めます。スリランカ向けはL/C決済と輸出前検査という2つの関門があるので、この2つの前後で特に慎重に動いてください。
| ステップ | やること | つまずきやすい点 |
|---|---|---|
| 1 | L/C決済の手続き | 書類の不一致(ディスクレ) |
| 2 | 輸出前検査の申し込み | 申込が遅れて船に間に合わない |
| 3 | 車両の清掃と状態確認 | 下回りの泥・植物の種子 |
| 4 | 輸出通関書類の作成 | L/C条件との不一致 |
| 5 | 船積みと海上保険 | B/Lの記載ミス・保管 |
ステップ1:支払い拒否を防ぐL/C(信用状)決済の正確な手続き
スリランカ向けではL/C決済が一般的です。銀行が支払いを保証する仕組みなので、前払いが取れない相手との取引でも回収の目処が立ちます。ただし条件があります。L/Cに書かれた条件と、提出する書類の内容が完全に一致していること。ここが絶対です。
インボイス、船荷証券(B/L)、保険証券などに載る会社名、住所、金額、商品名、船名。これらが一字でも違うと「ディスクレパンシー(ディスクレ)」として銀行に支払いを拒まれます。会社名の綴りが1文字違う、住所の略し方が違う、それだけで止まります。L/Cは、書類が完全に一致して初めて現金になる決済です。
対策は地味ですが効きます。L/Cを受け取ったらまず全文を読み、自社で出せない条件が入っていないかを確認する。おかしければ、船積み前にバイヤーへ修正(アメンド)を依頼する。書類を作ったら、作った人と別の人がもう一度突き合わせる。この二重チェックを社内ルールにしてください。担当者ひとりに任せている会社が、いちばんディスクレを出します。
ステップ2:必須となる輸出前検査(JAAI等)の申し込みと準備
スリランカへ中古車を輸出するには、JAAI(日本自動車査定協会)やビューローベリタスといったスリランカ政府が指定する検査機関の輸出前検査を受け、検査証明書を取得する必要があります。この証明書がなければ、現地の通関は通りません。
バイヤーとの契約が固まったら、すぐ検査機関へ申し込みます。ここを後回しにすると、検査枠が埋まっていて希望の船に間に合いません。検査には車両本体のほか、抹消登録証明書などの書類が必要です。書類が1点欠けるだけで日程を組み直すことになるので、申し込み前にそろえておいてください。
検査日と場所、そして船積みの締切から逆算したスケジュールを1枚の表にしておくと、社内の誰が見ても状況が分かります。輸出は「日程管理の仕事」だと考えたほうが、事故が減ります。
ステップ3:輸出前検査で指摘されないための車両清掃と状態確認
検査では車両の状態が厳しく見られます。走行距離の改ざんや盗難車でないことはもちろん、安全性や環境基準への適合も評価されます。
意外と見落とされるのが清掃です。エンジンルームやシャーシ下部に泥や土、植物の種子が付いていると、検疫の基準に触れて不合格になることがあります。「洗車したから大丈夫」ではありません。問題になるのは、洗車機では届かない下回りです。高圧洗浄機でホイールハウスの内側、サスペンション周り、アンダーカバーの隙間まで落としてください。農地や山道を走っていた車、除雪地域の車は特に要注意です。
この段階で、契約内容と車両の状態が合っているかの最終確認もやります。オークションシートの評価点と実車の傷が合っているか、装備の欠品がないか。ここでズレを見つけておけば、到着後のクレームをかなり防げます。そして、傷や内装の状態は日付が分かる形で写真を残しておいてください。後で交渉材料になるのは、この写真です。
ステップ4:輸出通関に求められるインボイス等の書類作成
検査に合格したら、日本の税関で輸出通関の手続きに入ります。必要になるのはインボイス、パッキングリスト、船荷証券の指示書、輸出検査証明書などです。
ここでの原則はひとつ。すべての書類の記載が、互いに矛盾しないこと。インボイスの車両情報と価格は、L/Cの条件とも一致させます。車台番号を1文字打ち間違える、年式の書き方が書類ごとに違う。この程度のことで通関が遅れ、L/Cの期限に間に合わなくなります。
作成のコツは、大元になる車両情報を1つのシートで管理して、すべての書類をそこから転記することです。担当者が記憶や別のメールから書き写すと、必ずどこかがズレます。
ステップ5:車両の船積み手配と海上保険への加入
通関が許可されたら船積みです。船会社やフォワーダーと連携して、指定されたスケジュールに合わせて車両を港のヤードへ搬入します。搬入の締切は思っているより早いので、陸送の手配も含めて余裕を持たせてください。
日本からスリランカまでの輸送中には、事故、損傷、盗難のリスクがあります。海上保険への加入は、バイヤーとの契約条件(どの条件での取引か)に基づいて判断します。誰が保険をかけるのかが曖昧なままだと、事故が起きたときに揉めます。契約書で決めておく項目です。
船積み後に船会社から発行される船荷証券(B/L)は、L/Cで代金を回収するための最重要書類です。発行されたらすぐ記載内容を確認し、間違いがなければ厳重に保管してください。これを紛失すると、回収の手続きが一気に重くなります。
もしもトラブルが発生したら?スリランカ輸出でのよくある問題と対処法
どれだけ注意していても、国際取引では想定外のことが起きます。スリランカ向けで多いのは、代金の支払い遅延、現地通関での問題、到着後のクレームです。
起きたときに大事なのは、慌てないこと。そして契約書と証拠書類に立ち返って、論理で交渉することです。感情で押し合うと、まず負けます。事前に対応の型を持っておけば、初動が早くなります。
代金の支払いが遅延または拒否された場合の対応
L/Cでディスクレの通知が来たら、まず理由を銀行に確認します。スペルミスのような修正できる不備なら、すぐ書類を直して再提出します。ここはスピード勝負です。日が延びるほど不利になります。
バイヤーの同意が必要な内容なら、その場で連絡を取ってディスクレの解消(アメンドメント)を依頼します。相手が意図的に支払いを遅らせている感触があるなら、契約書を根拠に履行を求め、やり取りはすべて記録に残る形(メールや書面)で続けてください。電話だけで進めるのは避けます。
それでも解決しない場合は、取引銀行、ジェトロ、商工会議所といった第三者機関に相談する道があります。ひとりで抱えて時間を溶かすのが、いちばん損をします。
現地通関で不備を指摘された際の解決策
輸出前検査証明書を付けているのに現地の税関で保留された場合、まずバイヤーを通じて、税関に理由を細かく確認させます。「止まっている」だけの情報では動けません。何の条項に基づいて、どの書類が問題なのかまで取ってもらいます。
原因が記載漏れや誤記なら、日本側で修正書類を作ってクーリエ便で送ります。ここも一日の遅れが保管料になって積み上がるので、動きは速くしてください。
規制の解釈の違いや検査官の判断による保留なら、検査を実施した日本の検査機関に連絡し、状況を説明したうえで、現地のカウンターパート機関への説明を依頼するという手が使えます。自社だけで現地の税関と渡り合うより、この線のほうが早く動きます。
車両到着後に不当なクレームをつけられた時の交渉術
到着後に、契約にない傷や不具合を理由に値引きを求められることがあります。ここで大切なのは、感情的にならず、客観的な証拠だけで話すことです。
使うのは、輸出前に撮った車両の写真と、輸出前検査の合格証明書です。この2つで「日本を出た時点では問題がなかった」を示します。だからステップ3の写真が効いてくるんです。写真がないと、言った言わないの勝負になります。
契約書にクレームの受付期間や条件が書いてあれば、その条項に従うよう主張します。相手の要求が明らかに不当なときは、安易に譲らないでください。一度引くと、次の取引でも同じことをされます。逆に、こちらに落ち度がある指摘なら、早めに認めて条件を調整したほうが関係は長く続きます。この線引きを毎回ぶれずにやれる会社が、結局いい相手を残していきます。
スリランカの中古車輸出に関するよくある質問
実際に相談を受けるなかで、特に多い質問をまとめておきます。
スリランカのバイヤーとの取引で、L/C決済の書類不備を防ぐにはどうすればよいですか?
L/Cに書かれた条件と、インボイスや船荷証券などの提出書類を一字一句そろえることが最重要です。書類は必ず複数人でダブルチェックする体制にしてください。加えて、フォワーダーなど輸出の実務に慣れた相手に事前確認を頼むと、自社では気づかない癖のあるミスが見つかります。L/Cを受け取った時点で全文を読み、履行できない条件が入っていないかを確認するところまでがセットです。
スリランカの輸入規制は頻繁に変わると聞きますが、最新情報はどこで確認できますか?
ジェトロ(日本貿易振興機構)の国・地域別情報ページと、スリランカ税関の公式サイトが基本です。加えて、現地のバイヤーやスリランカ向け実績が豊富な日本のフォワーダー、指定検査機関のお知らせから実務レベルの情報を取ります。公式発表で「決まったこと」、現場から「どう運用されているか」を押さえる。この二本立てが確実です。
個人でスリランカに中古車を輸出する場合、詐欺バイヤーを避けるための最も重要な確認項目は何ですか?
相手の事業実態を示す客観的な情報を取ることです。納税者番号(TIN)の提示を求め、日本企業との取引実績を確認してください。そして契約前の送金要求には絶対に応じないこと。理由がどれだけ丁寧に説明されていても、そこは動かさない。この一線を守るだけで、被害の大半は避けられます。
ここまで読んで「自社だけで全部やるのは骨が折れる」と感じた方もいると思います。海外販売を検討中の段階でも、掲載を考えている段階でも構いません。在庫車両の輸出可能性の診断も含めて相談を受けていますので、まずは状況を聞かせてください。

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UCARWORLD BIZ
まとめ
スリランカへの中古車輸出で成否を分けるのは、次の3つです。
- 最新の輸入規制を、商談より先に押さえること(特に製造年月日基準の年式制限)
- TINと実績で、信頼できるバイヤーを選ぶこと
- L/C決済と輸出前検査を、書類の精度と日程管理で乗り切ること
どれも派手な話ではありません。ただ、この3つを1台ごとに確実にやれる会社と、勢いで進める会社では、1年後の回収率がまったく違ってきます。1台の失敗で数十万円が飛ぶ市場です。手順で守れるリスクは、手順で守ってください。
UCARWORLDが選ばれる理由
「規制が変わる国と、自社だけで付き合い続けるのはしんどい」。スリランカの話をすると、この声を本当によく聞きます。年式が3年で切られる市場なら、その枠に入らない在庫はどこへ出すのか。そこまで含めて考えないと、販路を1つ増やしただけでは在庫は回りません。

私はトレードカービュー(現TCV)の立ち上げに関わり、その後は自分で中古車輸出会社を創業して豊田通商グループへM&Aするところまで走りました。これまで1,000社以上の輸出をお手伝いしてきましたが、つまずくポイントは驚くほど共通しています。規制の読み違い、書類の不一致、そして「この車をどこへ売るか」の出口が決まっていないこと。
UCARWORLDは、日本の中古車販売店が世界100か国以上へ販売できるグローバル中古車マーケットプレイスです。強みはWeb集客とSEO。1つの国の規制が締まっても、別の国のバイヤーから引き合いが来る状態をつくれます。年式規制で弾かれた車、国内で動かなくなった長期在庫の出口戦略は、まさにここが得意な領域です。商用車やトラック、建機にも対応しています。
海外販売が初めての会社でも動けるように、加盟いただいた販売店には実務のサポートも行っています。まずは在庫のなかでどの車がどの国に向くのか、そこから一緒に整理していきましょう。掲載や海外販売のご相談はお問い合わせフォームから受け付けています。
経歴
- カービューにて中古車輸出プラットフォーム「Tradecarview(現TCV)」を立ち上げ
- 中古車輸出未経験企業を含め、1,000社以上の輸出支援を実施
- 楽天グループにて海外EC展開・越境販売を推進
- 中古車輸出企業「カーペイディーエム」を創業し、豊田通商へ事業売却(M&A)
- 中古車輸出プラットフォームの立ち上げ・海外展開・M&Aを経験
- 現在はUCARWORLD(中古車輸出モール)の運営に携わり、出店企業様のモール上での販売をサポート