💡 この記事でわかること
- ホルムズ海峡の通航支障でUAE向け輸出が大幅に縮小する構造
- 海上運賃と保管コストで粗利が消える判定の仕方
- ドバイの滞留がアフリカ向けと代金回収に波及する流れ
- 年式条件の期限から在庫を並べ替える手順
- 待つ・振る・戻すを分ける具体的な判断ライン
ヤードに並べた車が、船に乗らないまま日数だけ過ぎていく。ホルムズ海峡をめぐる混乱のあと、この状態を実際に味わった社長は少なくないはずです。
中東情勢による海上輸送の乱れが、中古車の輸出にどこまで影響するのか。この記事では、報道と業界統計で確認できる事実と、社長がいま決めるべきことを分けて書きます。
決めることは3つだけです。待つのか、仕向け地を振るのか、国内に戻すのか。迷っている間にも、保管コストと年式の余裕は削れていきます。
いま中東で何が起きたのか、先に結論から
ホルムズ海峡の通航支障で、最大の仕向け地への輸出が急減しました
2026年2月末、米国・イスラエルによるイランへの軍事行動を受け、3月以降のホルムズ海峡は事実上の封鎖状態となりました。多くの船社が通航を見合わせたことで、UAE向けの中古車輸出は大幅に縮小しています。2026年9月29日時点でも通航は限定的で、全面的な正常化には至っていません。
数字で見るとはっきりします。財務省貿易統計をもとにまとめられた2026年3月の実績では、UAE向けは1,499台で、前年同月比93.8%減でした。2025年には月平均で2万台を超えていた仕向け地が、1か月で大幅に縮小したことになります。
UAE向けは中古車輸出における主要市場の一つです。2025年1~12月の中古車輸出台数(車両価格20万円以上)は170万8,604台で過去最高となり、このうちUAE向けは25万2,637台、全体の約14.8%を占めました。
一方、2025年度(2025年4月~2026年3月)のUAE向けは22万7,663台で、前年度比0.4%増でした。暦年と年度では集計期間が異なるため、数字を分けて見る必要があります。
つまり、中東担当の会社だけの話では収まりません。ホルムズ海峡は湾内の港へ入る唯一の海の入口です。ここの通航に支障が出れば、ドバイのジェベル・アリ港まで本船を入れる前提そのものが崩れます。
数字は後から出てきます。先に自分の在庫を数えてください
いま挙げた台数も、実際に船が止まってから1〜2か月遅れて世に出たものです。輸出台数の落ち込みは、統計として確定するまでに必ず時間差があります。
だからこそ、外の数字を待つより先に自社の在庫を数えたほうが早い。中東向けに仕込んだ台数、すでに船積みが済んだ台数、ヤードで待っている台数。この3つを紙に書き出すだけで、打てる手が変わります。
一次情報としては、税関が公表している財務省の貿易統計の案内ページと、日本中古車輸出業協同組合(JUMVEA)のような業界団体の発信を押さえておくと判断が早くなります。月次の台数がどこで確認できるかを知っているだけで、噂に振られる回数が減ります。
フォワーダーや船社に確認する項目も、この段階で洗い出しておいてください。今回のブッキングがまだ有効かどうか、代替港での取り扱いは可能かどうか、追加コストが発生する場合はどちらが持つのか。この3つを聞くだけで、今後の見通しがかなり変わります。
「止まる・止まらない」の二択で考えると、判断を誤ります
こういう局面で怖いのは、完全停止ではありません。細々と船は出るけれど、運賃と日数が積み上がって、採算の合う案件しか残らなくなる状態です。
しかも、その「合わなくなった案件」は帳簿の上では在庫のまま残ります。売れていないのに資金だけ寝ている状態が続くと、次の仕入れに手が出せません。
止まったかどうかではなく、1台あたりの粗利と回収までの日数がどこまで伸びたかで見てください。
たとえば、いつもなら運賃と保管費を足しても粗利の範囲で収まっていた案件があるとします。通航支障後に運賃が積み増しされ、保管期間も1〜2か月延びた。その時点で粗利が半分以下になっているなら、その車はもう「待てば売れる在庫」ではありません。
感覚だけで判断すると、この切り替えのタイミングを逃します。1台ずつ計算し直すのは面倒ですが、面倒を飛ばした会社から順に資金が詰まっていきます。

なぜ海峡ひとつで日本の在庫が動かなくなるのか
戦争リスク保険と安全判断が、船の運航に影響します
海上輸送では、船体保険や貨物保険とは別に、戦争危険に対応する保険や追加保険料が必要になることがあります。高リスク海域に指定されたからといって、直ちにすべての保険が無効になるわけではなく、条件付きで引き受けが続く場合もあります。
ただし、保険を手配できれば船が出るとは限りません。船員と船舶の安全、寄港地の受け入れ状況、追加保険料、船社の運航方針を踏まえて、通航や寄港の可否が判断されます。荷主が追加費用を負担するだけでは解決できないケースもあります。
保険料の上乗せは最終的に荷主へ回ってきますが、本当に痛いのは金額ではありません。その海域に入る船が減ることのほうです。荷物があっても、運ぶ船がなければ動きません。
寄港地の見直しでブッキングが読めなくなります
本船のスケジュールが組み替わると、ブッキングが取れても抜港や積み残しが起きます。RORO船は便数が限られるぶん、1便飛ぶだけでリードタイムが丸ごと後ろへずれます。
バイヤーに伝えた到着予定を2回、3回と直すことになると、信用の問題になります。納期が読めない売り手から先に注文が減っていくのは、この業界の常です。
ここで効くのは、悪い見通しを先に伝えているかどうかです。遅れが確定してから連絡する会社と、遅れそうな時点で幅を伝える会社では、次の発注が残る確率が変わります。
港が詰まると、次の船が送れません
ジェベル・アリ港のような大きな港は、入港が一度滞ると滞船と港湾混雑が連鎖します。ホルムズ海峡の外側にあるフジャイラ港などへ振る手もありますが、そこから先の陸送と受け入れ枠がすぐに逼迫します。
代替港へ振った場合、陸送費と通関の待ち時間が想定より膨らむケースは珍しくありません。港を変えれば即解決する、という単純な話ではない点を先に押さえておいてください。
そして日本側では、その間ずっとヤードに車が寝ています。保管コストは1台なら小さくても、50台が2か月止まれば無視できない金額になります。

海上運賃の上昇分と保管コストを足して、もう一度その車の見積もりを見直してください。数字が赤に振れているなら、待つ以外の選択肢を考えるタイミングです。
ドバイが止まると、アフリカまで効いてきます
再輸出ハブという役割、ここを外すと話が見えません
ドバイは、買った車をそのまま自国で乗るだけの市場ではありません。周辺国やアフリカ向けへ流す再輸出ハブとして機能してきました。
日本から出る車は右ハンドルです。右ハンドルのまま需要のある市場へ、ドバイを経由して回っていく流れがあります。平常時のこの仕組みは、ドバイ経由の中継ハブと解体の稼ぎ方で詳しく説明しています。
つまり、ドバイで在庫が止まると、その先の市場への供給も一緒に止まります。UAE向けが9割減った月に、中東・アフリカの小さな市場まで品薄になったのはこの構造のせいです。
ドバイがなぜ再輸出の拠点になったのかは、弊社代表の茶谷がカートモの連載で書いています。ジェベル・アリ港とフリーゾーンの成り立ちや、「売ったはずのプロボックスが、いまごろタンザニアにいる」というバイヤーの言葉など、数字の裏側にある現地の感覚が分かります。
→ 日本の中古車がドバイに集まる理由は「ドバイで売るため」だけではない(カートモ)
現地で在庫が滞ると、代金回収が後ろにずれます
バイヤー側から見ると、売れるはずだった車が港で寝ている状態です。次の仕入れ代金が作れないので、日本への発注は当然絞られます。
ここで起きるのが、決まっていたはずの取引の保留や値下げ交渉です。「船が着いてから払う」と言われて、こちらの資金繰りが先に苦しくなる。過去の混乱局面でも、同じ順番で効いてきました。
「えっ、車は売れているのに?」と思いますよね。売れてはいるんです。ただ、現地の在庫が回るまで現金が戻らないので、発注だけが先に止まります。
仕向け先が中東でなくても無関係ではありません
アフリカ向けで商売している会社も、供給ルートと海上運賃の両方で影響を受けます。船腹が特定航路に振り替わると、関係のない航路の運賃まで動きます。
加えて為替です。仕入れは円、回収は外貨という構図なので、回収が後ろへずれた分だけ為替の振れを丸ごと被ります。3か月ずれれば、粗利が乗るかどうかは相場任せになります。
国内相場と買取価格への影響、ここで差が出ます
輸出向けの在庫が国内に戻ると何が起きるか
輸出できない車は消えません。国内オークション再出品か、国内小売りに回ります。
国内滞留が長引けば、その分だけ市場への供給が増えます。供給が増えれば買取相場に下押し圧力がかかる、というのが自然な流れです。混乱の局面で「国内相場が崩れる可能性」が業界内で警戒されたのも、この経路です。
ただし全車種が一律に下がるわけではありません。国内でも実需がある車は、そこまで崩れません。
効きやすい車種と、国内需要で支えられる車種
中東向けの需要に寄せて仕込んだ車ほど、逃げ場が狭くなります。大型SUVのように、国内の小売りでは数がさばけない車が典型です。
ランドクルーザーのような玉は中東での引きが強い一方、その需要が止まると価格の支えも一緒に消えます。高く買った1台が、そのまま不良在庫になりかねません。どの車種がどの国で強いのかは、海外で人気の日本車ランキングで整理しています。
| 在庫の性格 | 情勢悪化時に起きやすいこと | 打てる手 |
|---|---|---|
| 中東需要に特化した大型SUV | 売り先が一気に細り、値がつきにくい | 別地域の需要国へ振る/早めに損切り |
| 複数国で売れる小型車・ミニバン | 価格は緩むが、行き先は残る | 仕向け地を差し替えて回す |
| 国内需要もある車 | 下押しはあるが逃げ場がある | 国内小売り・再出品へ切り替え |
仕入れ値を据え置くと、粗利が消えます
いちばん危ないのは、いつもの相場観のまま買い続けることです。海上運賃と保険料が上がり、回収が遅れる前提なら、仕入れの上限は下げるしかありません。
在庫回転が落ちた状態で高値掴みが重なると、資金が完全に詰まります。買値を1台ずつ見直すほうが、あとで効いてきます。逆算のやり方はオークション相場からの利益計算の記事が手順まで書いてあります。
時間切れリスクを甘く見ないでください
数か月止まるだけで、売り先が減る車があります
ここは上位の解説記事があまり触れないところです。輸出先の多くには年式規制や仕様の条件があります。
年が変われば、条件を外れる車が出ます。待っている間に売り先そのものが消える、ということです。車は減らないのに、出せる国だけが減っていきます。
中古車の輸入条件は国によって異なります。年式上限を設けている国もあれば、車齢に応じて税負担が変わる国や、排出ガス・安全基準を重視する国もあります。
また、年式の起算点が初度登録年月なのか製造年月なのか、船積み日と現地到着日のどちらで判定するのかも一律ではありません。条件を超えた場合の扱いも、輸入不可、追加税、検査不適合など国ごとに異なります。国別の条件の見方はUAE・アフリカ・NZの年式規制の整理が参考になります。
船が止まって足止めされている数か月は、まさにこの節目へ近づいている期間でもあります。船の話だけ見ていると、この時計の音が聞こえません。
在庫を「あと何か月耐えられるか」で並べ替える
やり方は単純です。在庫リストに1列足して、その車が条件から外れるまでの残り月数を書きます。
- 各車の年式と、想定している仕向け地の条件を突き合わせる
- 残り月数が短い順に並べ替える
- 残り3か月を切る車から先に、振り先か国内処分かを決める
古い順に売るのではなく、期限が先に来る順に売るのが、この局面のやり方です。
以下は考え方を示す一例です。実際の条件は仕向け国とバイヤーごとに確認してください。
| 車両例 | 想定仕向け国の年式条件 | 現在の残り月数 | 優先度 |
|---|---|---|---|
| 2019年式 SUV | 登録から8年以内 | 10か月 | 低 |
| 2021年11月初度登録 セダン | 初度登録から5年以内 | 2か月 | 高 |
| 2020年式 バン | 登録から8年以内 | 22か月 | 低 |
※上記は在庫管理の考え方を示す例です。実際の条件は、仕向け国、製造年月・初度登録年月、船積み日・到着日のどこを基準とするかによって異なります。
船積み済みの車と、ヤードで待つ車は別物です
すでに海上にある車は、こちらで動かせません。決めるのは費用負担の話と、到着遅延をバイヤーとどう分けるかの話になります。
FOB・CFR・CIFのいずれも、原則として車両が船積港で本船に積み込まれた時点で、貨物の滅失・損傷リスクが買主へ移ります。違うのは、主に運賃と保険の手配・費用負担です。
FOBでは買主が海上運賃を手配・負担します。CFRでは売主が目的港までの運賃を負担しますが、保険を手配する義務はありません。CIFでは、売主が目的港までの運賃に加えて所定の貨物保険も手配します。緊急サーチャージなど契約後に発生した費用を誰が負担するかは、売買契約や船会社との契約内容も確認する必要があります。

ヤードで待っている車は、まだ自由が利きます。仕向け地を差し替えるのも、国内に戻すのも、このタイミングでしか選べません。
この2つを同じリストで管理していると、手を打てる車を見落とします。列を分けてください。
待つ・振る・戻すの判断ライン
短期で収まると読むなら
数週間から1〜2か月で通航が戻ると読むなら、待つ選択も成り立ちます。条件は2つ。保管コストを吸収できる粗利が乗っていること、年式の余裕が半年以上あることです。
判断をあいまいにしないために、先に「何が起きたら長期化と判断するか」を決めておいてください。主要港の滞船が解消されないまま一定期間続く、保険料の上乗せが下がらない。こういうサインが出たら、そこで長期化側に切り替える。
基準を先に決めておけば、感情で「まだ大丈夫」と引き延ばすことを防げます。この引き延ばしが、いちばん金を食います。
それに、海峡が開いた日が正常化の日ではありません。実際、開放の見通しが出たあとも海上輸送の混乱は続き、正常化には数か月かかる可能性が高いという見方が業界団体側から示されていました。滞留した船と港の処理が終わるまで、時間はさらにかかります。
長期化に備えるなら
長引くと読むなら、動かせる在庫から先に振ります。代替港や陸送を使う場合は、運賃だけでなく内陸輸送費・保険料・追加の保管料・通関回りの手間まで並べ直してください。
振り先がなければ、国内オークション再出品に回して現金化する判断もあります。見栄えは悪くても、資金が回るほうが先です。
| 選択 | 向いている在庫 | 主に増える費用 | 決める期限の目安 |
|---|---|---|---|
| 待つ | 粗利が厚く、年式に余裕がある車 | 保管コスト・金利 | 月次で再判定 |
| 振る | 複数国で需要がある車 | 運賃差額・追加陸送費 | 情勢の長期化が見えた時点 |
| 戻す | 条件切れが近い車、逃げ場のない車 | 出品料・値下がり分 | 残り3か月を切る前 |
代金回収の条件は、ここで組み替えます
バイヤーの資金力が落ちている局面ほど、代金回収の条件を曖昧にしないことが重要です。原則として、全額の着金を確認してから船積みへ進みます。到着後払いや、残金の入金前に船積みする条件は、未回収リスクが大きいため避けたほうが安全です。
L/Cを利用する場合は、取消不能・一覧払いなどの条件に加え、自社で用意できる書類、船積期限、有効期限、書類提示期限を契約前に確認します。L/Cは書類条件に基づく決済であり、条件不一致があれば入金されない可能性がある点にも注意が必要です。
条件を一度厳しくしても、情勢が落ち着いてから緩めることはできます。逆に、資金が詰まってからでは緩める余裕そのものがなくなります。
条件を渋ると注文が減る、という声はわかります。それでも、回収できなかった1台の損は、値引きした10台では取り返せません。
茶谷's POINT 値下げして早めに売却するか、価格を守って次の便まで保有するかは、値引き額だけでは決められません。1台あたりの月間保管費、資金調達コスト、年式条件が切れるリスクを合計し、値引き額と比較してください。全額の着金とブッキングを確認したうえで、船積みへ進むことが前提です。

情勢が落ち着いても変わらない話:販路の本数
同じ車でも、出せる国が3つあれば結果が変わります
ここからは、情勢に関係なく残る話です。仕向け地の分散という言葉は聞き飽きたと思いますが、今回のような局面で差が出たのは結局ここでした。
1国にしか出せない車は、その国が止まった瞬間に在庫ではなく荷物になります。3か国に出せる車なら、値は落ちても現金には変わります。
同じ車を、UAE一本にしか出せない在庫として持っていた場合と、UAE・東南アジア・アフリカの3か国に出せる在庫として持っていた場合を比べてみてください。前者は通航支障が起きた瞬間に売り先がゼロです。後者は値が下がっても他の国へ流せます。
結果として、資金化できるタイミングが数か月単位で変わります。在庫回転と資金回収で考えると、販路の本数はそのまま耐久力です。国別の需要の動き方は国別マーケット状況と輸出先ランキングで確認できます。
商用車・トラック・建機は、意外に強いです
乗用車、とくに大型SUVは需要地が偏りがちです。一方で商用車やトラック、建機は、アフリカ向け・東南アジア向けなど求められる国が広く散っています。
近年は仕向け地の構成比そのものが動いてきました。中東一本で組んでいた在庫を、少しずつ別カテゴリへ寄せておくだけでも、次の混乱での揺れ幅が変わります。
次に何かが起きたときに動ける準備
海上輸送が乱れる出来事は、これが最後ではありません。準備といっても難しい話ではなく、在庫1台ごとに「第2の売り先」を書いておくだけです。
それをやっている会社と、やっていない会社。同じニュースを見た翌日の動き出しが、まるで違います。仕入れ段階でのチェックのしかたはクレームになる車両のチェックリストも合わせて見ておいてください。
いま抱えている在庫が、どの国なら受けてもらえそうか。自社だけで当たりをつけるのが難しければ、輸出可能性の診断も受け付けています。海外販売を検討中の方は、気軽に相談してください。

よくある質問
中東向けの中古車輸出は、完全に止まるのですか
通航支障がいちばん効いた2026年3月でも、UAE向けは1,499台が出ています。ゼロになるというより、運賃と日数が膨らみ、採算の合う案件だけが残る形になりやすいと見ておいてください。
海峡が開けば、すぐ元に戻りますか
通航の再開と物流の正常化は別の話です。滞留した本船の処理と港の受け入れ回復に時間がかかるため、戻り方は段階的になります。見通しは時期によって変わるので、都度確認してください。
UAE向けが止まると、なぜアフリカ向けにも影響するのですか
ドバイが再輸出の中継地として機能しているからです。そこで在庫が滞れば、先の市場への供給と、バイヤーの資金回収が後ろへずれます。結果として日本への発注も鈍ります。
国内の買取相場は下がりますか
輸出できない車が国内オークションや国内販売に回れば供給が増え、下押し圧力になり得ます。ただし国内でも実需がある車種は支えられます。車種ごとに分けて見たほうが実態に合います。
仕向け国の年式条件はどこで確認すればいいですか
年式条件や仕様の条件は、現地の通関規則やバイヤーとのやり取りで変わることがあります。一度確認した条件を使い続けるのではなく、仕向け先や取引先の代理店に都度確認しておくほうが安全です。
いま、輸出向けの仕入れは止めたほうがいいですか
止めるかどうかより、仕向け地を振れる車を買っているかが軸です。年式・仕様・出せる国の条件を先に確認し、1国にしか出せない車の比率を下げるほうが現実的です。
UCARWORLDが選ばれる理由
中東一本で組み立ててきた会社ほど、今回はきつかったと思います。ヤードの車を見ながら、次の仕入れに手が出せない。その感覚は、輸出の現場にいた人間なら分かります。
私はトレードカービューの立ち上げに関わったころから、海上輸送が乱れて船が出ない局面を何度も見てきました。その後、オンラインで海外へ売る中古車輸出の会社を創業し、豊田通商グループへM&Aするまでの間にも、同じことは繰り返し起きています。
1,000社以上の輸出支援をしてきて分かったのは、こういう時に生き残るのは販路の本数を持っている会社だということです。仕入れの腕ではなく、出口の数で差がつきます。
UCARWORLDは、日本の販売店が世界100か国以上へ直接販売できるマーケットプレイスです。1つの仕向け地が止まっても、別の国の買い手に同じ在庫を見せられます。
商用車・トラック・建機にも対応しているので、乗用車の需要が偏った時期でも出口を作りやすい構造です。長期在庫車の出口戦略は、当社がいちばん力を入れてきたところでもあります。
海外販売を考えている方は、気軽に声をかけてください。掲載を希望する販売店からのお問い合わせも歓迎しています。全体像から押さえたい方は、中古車輸出ビジネス完全ガイドから読み進めてください。
経歴
- カービューにて中古車輸出プラットフォーム「Tradecarview(現TCV)」を立ち上げ
- 中古車輸出未経験企業を含め、1,000社以上の輸出支援を実施
- 楽天グループにて海外EC展開・越境販売を推進
- 中古車輸出企業「カーペイディーエム」を創業し、豊田通商へ事業売却(M&A)
- 中古車輸出プラットフォームの立ち上げ・海外展開・M&Aを経験
- 現在はUCARWORLD(中古車輸出モール)の運営に携わり、出店企業様のモール上での販売をサポート